タダーサナ(直立の立姿勢)は、
ヨガでは基本中の基本ポーズですが、
もっとも本人の普段の癖がでやすいところです。
まずは「猫背」
「猫背」が気になっている人は、背中の上の方、つまり胸椎のあたりが曲がっていることや、肩がすぼまっていることに注目しがちです。そして、肩を後ろに引いたり、背中を伸ばして「猫背」を矯正しようとしがちです。しかしながら、そもそも猫背が表れている原因は色々他のところにあることが多いのです。
例えば
・骨盤を後ろに倒し過ぎている。
・お腹を縮めている。
・胴体全体を押し下げて、背中を膨らませている。
・歩くときや座る時に、股間節を曲げることを忘れている。
・かかとに重心をかけすぎている。
などです。
こういった原因の結果として背中が丸くなっているのに、
背中の上の方だけ無理に伸ばそうとしても自然な立ポーズがとれません。
かえって、
・反り返ってしまう
・反り返らないでバランスをとるために、顔が前につきでる。
・背中が緊張して慢性的に痛くなる。
・胸が縮んで呼吸がしにくくなる。移動がしにくい、歩きにくい。
という現象がおきます。
まっすぐ立とうと思うより、頭が上に楽についている、と思った方がいいです。
自分が木になったイメージで、光にあたって伸びていくような感じです。
また猫背の原因は、カラダの使い方の習慣だけでなく、内臓などの問題から来ていることもあります。総合的に判断する必要があるので、猫背だからよくない、気を付けて形を治すことはしない方がいいです。
原因はなんであっても、結果的にバランスよく立つことの助けになるには、以下のようなことに思ってみるとどうでしょう?!
・骨盤の前(お腹の横)を意識する
・お腹は広い。縮めない。
・脇の下を締めない。
・股関節は動かせることを思い出す。
・頭が高いところにあることを思い出す。
・足が軽やかに広がって地面についていること。(無理に地面をつかまない)
腰が曲がってみえるような高齢者の方でも、バランスよく立つことはできます。
立ち姿勢であるべき姿形を想定して、その形にあてはめようとしない方がいいです。
その人の持っているカラダの資源を最大限に生かすには、自然と内側の軸が使われるようにすることです♪
一人でわかりにくい人は、是非、スタジオで体験して見て下さいね♪
(参考図書:「介護者のためのアレクサンダー・テクニーク」石井ゆりこ)