最近のスカイプのレッスンやmindful Yoga(恵比寿スタジオ) で、ロール・アップとロール・ダウンを丁寧にやることは、欠かせないレッスン・メニューになりつつあります。

背中をリリースして頭と首のロック状態を外して首と背中の緊張を少しづつほどいていくことができると、不思議な感覚、全体に集中した感覚が訪れます。
更にリラックスし、頭の中がクリアーに集中できる状態にするには、目は一点に集中しすぎず、ぼんやりと開いて、周辺が見える状態で、自分を静かに観察するといいです。
ヨガでは、よく目をつぶって、自分の感覚に入り過ぎてしまう人が多くいますが、「感じようとする」ことで、逆に感覚機能が働くのを邪魔してしまうことがあります。
というのは、身体を動かしたり何かをしようと思うことは脳の指令するときには、通常、頭から身体に指令を出していく運動ニューロンが働きます。
本来、感覚というのは、何かを行った結果、自然にreport機能として脳にシグナルが戻ってくる(感覚ニューロン)働きで感じるものです。
ところが、無理に感じようとしに行くと、「感覚を探す」という行動の運動ニューロンが働きだし、上手くいかない結果、カラダは無理に感覚を作り出そうとしたりします。その考え自体が、本来のreporting機能、感覚ニューロンの自然な動き、頭の判断を邪魔することになるのです。
より感覚が研ぎ澄まされるのは、もっと自然な状態に身体とこころがある時、自分が感じているものをただ信頼する時の方が、感覚はより研ぎ澄まされます。瞑想的に動く、ということの効果ともいえます。
先日も上手にできた生徒さんが、「まるで映画のカメラがズームアップしていくように、遠ざかっていく感覚で、とてもリラックスした。」とおっしゃっていました。
また、先日ヨガレッスンを受けたトランペットを演奏される方から、以下のような感想ももらいました。
「ロールアップロールダウンで、自分の頭の位置が、以前よりも実感としてわかってきた気がします。 いい姿勢イコール胸を張る、とか、猫背矯正!とか、今まで意識し過ぎていたのかもしれないなーと感じました。 いろんなことを考えず、頭を自由に!ですね。
あと、目をつぶっていたこと。先生の、意識が固まっちゃっている人の表情のマネが面白すぎて…‼ しかし、確かに自分もやってるわーと思いました!
ちなみに、今日、気が向いてトランペットを吹いてみたのですが、頭を自由に、を意識すると、息がスルスル入ってびっくりでした。それから、吹くときも、眼球を固まらせずに、視野を広く取ってみると、よかったです。喉の無駄な力が抜けている感覚がありました。立って吹きたくなるんですよね、歩きながらとか。今までなかったです。 面白いです!」
皆さんもやってみませんか。ロールアップ・ダウン!
ところで、この運動は、実は最近ゴルフやヨガ、様々な運動で言われる「体軸」を上手に使うためにも役だつんですねー。
次回は、「体軸」を上手に使うためのことを、お話していきたいと思います。