腕を上げるアーサナを行う時、どこからが腕と考えますか。
よくある間違いは、腕の始まりを人形の腕がぬけるあたり、
肩口だと勘違いしているパターンです。
でも、人形は本当の人体とは、動かせる場所が違うのです!
人形は、肩が動くようにできている場合が多いのですが、
実は人体の腕はもっと精巧です。
まず、肩口に肩関節があり(所謂お洋服の肩のあたりです)、
関節なので、ここからも腕は動かせますが、
もうひとつ大切なのは、胸鎖関節と言う関節です。
腕が動くときに自分で鎖骨の根本をさわってみてください。
腕が動くときすぐ、鎖骨から動き出します。
この中心/付け根が胸鎖関節であり、腕の根本で、
腕はここから動き、ここが腕の根本ともいえます。
しかし、それを忘れて肩からだけ腕を使うと、
この部分を「動かさないように」体は振るまいはじめるのです。
すると設計されている通りに効率的に腕を使わないと、
胸のあたり、デコルテや肩口のあたりまでの筋肉が「固定状態」を作り始めます。
この固定したまま腕を動かそうとすることが、
腕の動きや全身の動きを制限したり、しばしば肩凝りの原因を作りだすのです。
腕全体の動ける場所を思い出し、全体を使ってあげることが大切なのです。
例えばこんな手順で、カラダを動かしてみてください。
1.鎖骨の付け根、根元を温めるように、手を重ねておいてみる。
2.指でたどってみて肩口、肩の関節、肘、手首、指先まで腕の表側とたどって触ってみる。
3.手の裏側からたどって、腕の後ろ側、脇までを触ってみる。
4.脇をマッサージしながら、手を動かしてみる。
5.腕をぷらぷらとさせてみて、鎖骨の動きを確かめる。
以上のことをやってみて、手をあげるアーサナを試してみてください。
指先から行先を意識して上げてみると、意識してない時とは、
手の上がり方、そして全身の使いやすさが違うはずです。
腕を使うなんて、簡単!と思っている方も多いと思いますが、
全身を使うアーサナまで、全てに役立つ基本情報ですよ。
頭で理解している、と思っても自分のカラダを使ってみると、