ヨガ・インストラクターの方に質問です。
「生徒さんが言ったことをちゃんとやってくれない。」
というストレスを感じたことはありませんか?
無視されているように感じたり、
敬意を払われていないと感じたり、
いらいらして、ちょっと腹が立つ、
そんなことはありませんんか?
先日も、そんな悩みをかかえたインストラクターさんに、
ジェレミー校長がレッスンしていました。
BodyChanceのレッスンで
「指導する」ことについて教わる時は、
生徒さんの側の意見より、
解決したい問題を感じている
インストラクターさん自身の状態、
有り方に注目します。
カラダとこころがラクに、軸が上手に使えている状態、
それは心に迷いがない状態。
なんだか教えていて気分が悪い時は、
カラダと心で納得がいっていない時です。
そこで、禅の問答のように、
ジェレミーが生徒さんに問いかけていきます。
「生徒さんは言うことを聞いてくれない。それは、100%本当ですか?」
自分にやさしく、カラダをラクにしてから、
本当のことを深く問いかけてみると、最初とは違う、
真実の回答がしばしば自分からでてくるものです。
生徒さんは、ひょっとしたらまだ
準備が出来ていなかったのかもしれない。
おなかが痛かったのかも知れないし、
他に考えていることがあったのかもしれない、
別の指導を以前受けていたりして、
何か混乱しているのかも知れません。
いずれにしろ、生徒さんは、教えている
インストラクターである自分とは別個の一人の人間。
本当は、生徒さんの心の中で何が起こっているのかは、
本人以外わからないのです。
そこで、もう一度別の問いを投げかけます。
ちょっと想像してみましょう。
「生徒さんは自分の言うことを聞いてくれない」
という考えがなかったら、どんな気分がしますか?
そんな考えがなかったら、きっとあなたは、
もっと楽で、楽しく、自由に指導ができると思いませんか?
次に、さらに問いを深めていきます。
「生徒さんは言うことを聞いてくれない」
という文章を反対にしてみます。
反対、と言っても色んなパターンがあるので、
主語を反対にする、否定を肯定にするなど、
自分が一番、取り掛かりやすい文章にしてみます。
バージョン1)生徒さんは言うことを聞いてくれている
バージョン2)私が生徒さんの言うことを聞いていない
バージョン3)私が私のことを聞いていない。
どうでしょうか?
この3つの問いの答えに理由を見つけることができたら、
実は、「逆もまた真なり」ということがわかると思います。
表面上、自分を苦しめている状況というのは、
全て自分のこころを通して、そんな風に見えているだけ、
つまり快も不快も、全て自分のこころが反映していることです。
少し角度を変えてみると、真実すらも、
角度で違って見える事がわかってきます。
何が本当のことかは、自分が決めているのです。
悩みを話てくれたインストラクターさんは、
ワークの中で自分の考え方のクセにも気づいたようでした。
「生徒さんに無視されると、とても悲しくなる。
自分は、実は認めてもらいたい、
子供の頃から両親の愛情がなかなか感じられなかったので、
無視されることにとても強く反応してしまう。」と、告白してくれました。
人は知らない間に、子供のころから誰でも沢山の悲しみ、トラウマを抱え、
長くそれをカラダや考え方のクセとして抱えているものです。
そこに気付いた彼女が思わず流した涙と、
気持ちを解放できた時の瞬間は、とても感動的でした。
小さな悩みが大きな気づきにつながった瞬間でした。
何か自分を邪魔している状況が見つかった時は、
自分の考えていることに注目して観察しながら、
引っかかることについて、本当か?
その考えはなくてもいいのでは?
逆にしてみるとどんな気がするか?
理由が考えられるか?
問うていきます。
時には瞑想なども取り入れて、問いを深めていくと、
自分を苦しめる考えの元凶は、自分の考え方にあり、
だからその考えを取り除くことができるのです。
実は、インストラクターが教える事で、レッスンでできるのは、
「こんなやり方もありますよ」と提案する。
そして、探究する時間を、ただ一緒にいることだけなのです。
説明する内容より、本当はその先生の有り方こそが、
生徒さんの本当の学びになるのです。
どんな風に自分のヨガをするか、
それは先生ではなく、生徒さんが決めること。
BodyChance のThinking Bodyという授業では、
このように自分を苦しめているカラダやこころの有り方を
解放することを学びます。