ドレスdeヨガ、浜松開催講座についての完結編です。(ドレスdeヨガができるまで④は、こちら!)
セミナー構成は大きくわけて3つのテーマを盛り込みました。
1.緊張とは何か?を知る
講座では、まず舞台前の緊張とはなんなのか?
身体に何がおき、そのとき何を思っているのか?
観察したり、体験するゲームをしました。
人が「緊張した」と感じるのは、
心臓がどきどきしたり、どもったり、汗をかいたり、
カラダの反応をキャッチしたときです。
ただそれは、大きな舞台で「伝える」という仕事のために、
身体が必要なエネルギーを準備をしているために起こっていることでもあります。
心臓がどきどきしたり、息があがってくる、手が冷たくなったり、震えさえ、
生理的に必要な、血液や酸素の循環の準備を身体がしていることの一部ではあります。
ただ、この体の反応を自分がどう捉えるかが、
さらに緊張してパフォーマンスに支障をきたすのか、
またはそのエネルギーを利用して、いつもだったらできないような
パフォーマンスができるようになるのか、の分かれ道を作ります。
まずは、緊張したときの反応、とくに頭と脊椎に起こる動き、
恐怖への反応を知ることからスタートしました。
緊張する方は、大抵、いつもと違う状態や人前に立つことを「恐怖」と捉えます。
すると、身体の方では頭や脊椎のあたりを固める反応が起こります。
少し「気を付け!」をしたような状態、胸をそらすような動きがおこると、
手足、全身が動かしにくくなります。
これは脊椎動物ならみんなにある一種の恐怖反応です。
実際には前にいる聴衆に向かってパフォーマンスするのに、
身体は後ろに逃げるような動きをしているのが、互いに観察するとわかります。
この体制の取り方が、いかにパフォーマンスしにくいか?体験したり、
それを物理的に対処してみることに挑戦してみました。
2.演奏準備のためのヨガ
こころとカラダの「つながり」という意味のあるヨガ。全身と呼吸を意識していくことで、
瞑想の準備に使っていたものでもあるので、演奏準備のために自分を整えるヨガ、と考え方、
そもそも舞台袖でできることをまずは試してみました。
緊張したときにできることを、それは「意思をもって動く決意」と実際に動くことです。
物事を受け入れ、パフォーマンスするウオームアップは、きもち、身体、動き、時間、空間、目的
全てにおいて統合している方法が必要です。練習は必要ですが、ヨガは確かにそのためにできているもの
なのでみんなで体験をしてみました。
3.一人ひとりができること ~演奏に役立つ動き方~
「緊張」は、みんな同じではありませんし、
一人ひとりがこころで起こること、対応している場面場面で起こることも異なります。
いつもと違う環境、観客は楽器の状態、靴やドレス、などにも対処する必要があるわけですし、
何より、一人ひとりが演奏する上て、願っていることが異なります。
そこで、後半は、一人ひとりに、演奏場面や舞台袖を想定してもらってのレッスンもしました。
一人ひとりの状況で、何を望み、考え、だから何をすればいいのか?
身体の使い方、立奏、座奏で、カラダを機能的に使うことでできることがあるか、
そして、身体の動きを知るためのヨガ、股関節を使う簡単なヨガポーズなども取り入れて学んでいきました。
講座の後、皆さんから沢山のメッセージをくださいました。(いかに、一部抜粋させてもらいました。)
「わかりやすく常識が覆されました。」
「ピアノとの距離や色々と試してみよう!と新しい発見が沢山ありました。」
「ほかの人達のレッスンをみれてとても参考になりました。」「身体の使い方、メンタル面をもっと知りたいです。」
「頭や脊椎のことが新しく、力みや脱力、バランスを取り続けるために、動いてよい!ことがわかりました」
「マリンバやピアノの音を演奏技術だけでなく、体の使い方でよくするのは驚きでした。」「先生の声がよく響いていたので、歌声もよく響きそうと思いました。」
「脊椎や座る、立つのときにできることを学び、演奏姿勢の選択肢を与えてもらい視野が広がりました。」
「ピアノ演奏をみていただいたとき、腕を先生が一緒にうごかしてくれたとき、
とても楽しく弾くことができました。もと詳しく教えてもらいたいです。」
皆さま、素敵な感想を沢山ありがとうございました。
細やかな心遣いで講座を共催下さった間野早綾香さん、会場のあいほーるさんにも感謝です。
まだまだ、伝えたいことが一杯!
フォローアップ講座開催なども引き続き検討したいと思っております。
音楽家のためのセミプライベート・レッスンも開催中♪